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『クレーヴの奥方』

 投稿者:谷 昌親  投稿日:2010年 7月 4日(日)23時46分19秒
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   飯平さん、発表お疲れさまでした。
 小説のほうは、古い作品なので、時代背景や文学史での位置づけなども説明してくれたのはよかったと思います。「フランス文学の得意とする心理小説の祖」という紹介もありましたが、まさにそのとおりで、この種の小説がフランス小説の伝統になっていきます。実は、前の週に扱ってもらった『愛人 ラマン』もその一種と言える要素を持っているのですが、その一方で、ある意味では「アンチ心理小説」的な面を打ち出したものでもありました。そういった意味でも、『クレーヴの奥方』を読んでおくと、フランス文学について考えていくときの基盤のようなものができると言えるかもしれません。
 映画のほうは、飯平さんの説明にもあったように、小説とはかなり変えてありますが、骨組みはわりあい同じで、17世紀の物語が現代を舞台にしてもそれなりに成り立ってしまうのに、まずは驚かされます。その一方で、ヌムール公にあたるペドロ・アブルニョーザが独得で、その点にも別種の驚きを覚えます。オリヴェイラ監督は、高齢にもかかわらず、ずいぶんと大胆な試みを平気でやってしまうようなところがあり、そういう意味でもおもしろい人だと思っています。
 映画における音楽の使い方、クレーヴ夫人の心の動きに焦点を絞っってある点などについて言及してくれましたが、いずれもいい指摘だと思いました。
 ひとつだけ付け加えるなら、映画の原題はLa Lettreですので、そうしたタイトルに変えてある点についても考えみるとよかったかもしれません。
 
 
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